【完結】悪魔な御曹司に心も身体も溶かされました。
「聖川さん、イチゴ狩り、どこまで行くんですか?」
とさり気なく聞くと、聖川さんはこう答えた。
「茨城だよ」
「えっ! 茨城……!?」
なんでまた茨城なの!? どうしてそこまで!?
「そう。俺の知り合いが茨城にいて、そこでイチゴ農園をやってるんだ」
「そ、そうなんですね……」
茨城にも有名なイチゴ屋さんがあるなんて、知らなかったな。 茨城といえば、水戸の納豆とか、牛久の大仏とか、大洗の水族館とか有名だけど、それくらいしか知らなかった。まさかイチゴが有名だとは思ってなかった。
「そこで、今日のために貸し切りでイチゴ狩りをやらせてほしいと頼んだ」
「ええっ!? な、何もそこまでしなくても……!」
わざわざ今日のために、イチゴ狩りを貸し切りにしたの!? さすが、御曹司……。すごすぎる。
本当にわたしとは別世界の人だよ。なんでか分からないけど、聖川さんって異次元の人みたい。……現実世界の人ではないのかもしれないとか、思ってしまうよ。