【完結】悪魔な御曹司に心も身体も溶かされました。



「聖川さん、イチゴ狩り、どこまで行くんですか?」

 とさり気なく聞くと、聖川さんはこう答えた。

「茨城だよ」

「えっ! 茨城……!?」

 なんでまた茨城なの!? どうしてそこまで!?

「そう。俺の知り合いが茨城にいて、そこでイチゴ農園をやってるんだ」

「そ、そうなんですね……」

 茨城にも有名なイチゴ屋さんがあるなんて、知らなかったな。 茨城といえば、水戸の納豆とか、牛久の大仏とか、大洗の水族館とか有名だけど、それくらいしか知らなかった。まさかイチゴが有名だとは思ってなかった。

「そこで、今日のために貸し切りでイチゴ狩りをやらせてほしいと頼んだ」

「ええっ!? な、何もそこまでしなくても……!」

 わざわざ今日のために、イチゴ狩りを貸し切りにしたの!? さすが、御曹司……。すごすぎる。

 本当にわたしとは別世界の人だよ。なんでか分からないけど、聖川さんって異次元の人みたい。……現実世界の人ではないのかもしれないとか、思ってしまうよ。
< 42 / 125 >

この作品をシェア

pagetop