【完結】悪魔な御曹司に心も身体も溶かされました。
途中で休憩するため、寄り道したパーキングで、わたしたちは豚まんやおでんを食べた。
そしてまた、聖川さんは車を走らせた。農園に着いたのは、13時頃だった。車を降りた聖川さんは、知り合いだという方の所へ向かった。
「今日は、貸し切りにして頂いてありがとうございます」
「いやいや、聖川さんのためならお安い御用だよ。 貸し切りにしてあるから、今日は自由に食べてって。遠い所からわざわざ来てもらってるし、時間も無制限でいいから」
「ありがとうございます。吉村さん」
「じゃ、何かあったら呼んでください」
吉村さんというその方は、ニコリと笑うとそのまま家の中に入っていった。
「あのひと、吉村さんって言うんだ。親父の昔からの知り合い」
「聖川さんのお父様?」
「ああ。 さ、早速行こうか、莉沙」
わたしたちはその後、ハウスの中で色んなイチゴの種類を食べ比べた。お互いに満足するまで、イチゴ狩りを充分に楽しんだ。確かに茨城のイチゴは大きくて甘くて、ジューシーですごく美味しかった。