【完結】悪魔な御曹司に心も身体も溶かされました。
「莉沙、俺と一緒に恋をしてくれないか?」
「……はい」
恋をしたい。聖川さんとだから、恋をしたい。こんなにもわたしを想ってくれるのは、もう聖川さんしかいない気がした。
「ありがとう、莉沙」
「……わたしの方こそ、ありがとうございます」
こんなにも素敵な気持ちになれて、こんなにも切ない気持ちになるのは、きっとこの人だからだ。
「楽しいことも、寂しいことも、悲しいことも。……全部俺が受けとめてやる」
「……光星さん」
「好きだよ、莉沙」
光星さんは、そのまま軽く唇を重ねてきた。そしてわたしの身体を包み込むように抱きしめた。
「光星さん……。ありがとう」
「……キレイだな、夜景」
「はい。……すごくキレイです」
「ああ。キレイだ」
こんなにも素敵な夜景を、こうして隣で見る人がいるなんて、わたしには考えられなかった。
だけど本当に嬉しくて、わたしの冷え切っていた心も身体も、ポカポカと暖かくなるくらいキュっとなった。