【完結】悪魔な御曹司に心も身体も溶かされました。
「そ、それは、ありがとうございます……」
聖川製薬の御曹司との交際を認めて頂けるなんて、わたしにとっては光栄なことだ。だけど、両親に会うとなるとそれなりに緊張する……。
「それで……早速で悪いが、来週の日曜日空けといてくれないか?」
「……え? あ、はい。分かりました……」
来週の日曜日か……。早速すぎる! 心の準備が出来ない〜!
来週の日曜日、わたしはなぜか聖川さんのご両親と会うことになってしまった。
◇ ◇ ◇
「ふぅ……」
約束の時間が近づく度に、緊張度が増していく。予定どおりに迎えた日曜日、わたしは駅のロータリーで聖川さんを待っていた。
聖川さんのご両親とは、とあるホテルのラウンジで待ち合わせとなっていた。当日は聖川さんが迎えに来てくれて、そこから車でホテルへと向かうことになっていた。
「莉沙、緊張してるのか?」
と心配そうに、聖川さんはわたしに声をかけてきた。
「……はい。緊張、します」