【完結】悪魔な御曹司に心も身体も溶かされました。
ホテルに着くと、すぐに約束のラウンジへと向かった。ラウンジから見えたのは、白いワンピースと黒いスーツを着た男女ふたりだった。
「父さん、母さん」
「あら、光星!待ってたわよ〜」
と聖川さんに向かって、お母様らしき人がニコニコとそう言ってきた。
「すまない。遅くなった。ちょっと渋滞にハマってしまった」
「いいのよ。気にしないで?」
「ありがとう。……早速だけど、紹介するよ。俺の恋人の遠藤莉沙だ」
聖川さんは、わたしの肩を抱き、そうご両親に紹介してくれた。
「あら、あなたが莉沙さんね? 息子から、あなたの話は聞いているわ。お話の通り、本当におキレイな方ね?」
「い、いえ……。恐縮です」
聖川さん、わたしのこと一体なんて言ってるの……?
「さ、立ち話はなんだし、食事にでも行きましょう? ね、あなた?」
「そうだな。光星も、莉沙さんも、一緒にお昼ご飯でも食べよう」
と聖川さんの両親から言われ、わたしたちは「はい」と返事をして、そのままレストランへと向かった。