【完結】悪魔な御曹司に心も身体も溶かされました。
◎親友だったふたり
それから何日かして、わたしは神宮寺眼鏡の本社にアポを取り、神宮寺社長と会うことになった。
「株式会社、新浜工業から参りました。遠藤と申します。 神宮寺社長とお会いしたいのですが……」
「社長にアポはお取りですか?」
「はい。本日の13時に約束をしています」
「確認致します。 少々お待ちください」
フロントできちんとアポが取れているか確認して、しっかりと確認が取れたわたしは、入館証を受け取り神宮寺社長の元へと足を進めた。
「神宮寺社長、失礼致します。 新浜工業の遠藤と申します」
「入ってどうぞ」
「失礼致します」
わたしは静かにドアを開けて、社長室の中へと入った。
「神宮寺社長、新浜工業の……」
と話し出した途端、神宮寺社長に言葉を遮られた。「莉沙ちゃん、待ってたよ」と。
「……お久しぶりです、神宮寺社長」
「莉沙ちゃんがまさか、クライアントだったなんてね?びっくりしたよ」
と神宮寺社長は笑いながら言った。