【完結】悪魔な御曹司に心も身体も溶かされました。
「……あの、ひとつ聞いてもいいですか?」
わたしは恐る恐る、聞くことにした。
「何だい?」
「光星……いえ。聖川さんとは、同級生で……。一緒に生徒会役員をやっていたんですよね?」
「そうだよ。聖川が生徒会副会長で、俺は生徒会書記係だったんだ」
と神宮寺社長は言った。そしてソファから立ち上がると、そのまま窓から外を眺めた。
「おふたりは、仲が良かったんですか?」
と聞くと、神宮寺社長からは意外な言葉が返ってきた。
「良かったよ。……親友だった。あの時までは」
「……あの時?」
その言葉の意味は、どういう意味なのかわたしには分からなかった。
だけど気になるのは、この゙だっだという言葉だ。だったということは、今は違うということだよね……?
「ある日を境に、俺たちは親友ではなくなったんだ」
「……それは、どうしてですか?」
聞いてはいけない気がした。だけど、どうしても知りたかった。親友だったふたりが、こんな風になってしまったのか。