【完結】悪魔な御曹司に心も身体も溶かされました。



 とわたしが説明すると、神宮寺社長は「実際にスタッフ一人連れてきて、やってみてもいいかい?」と聞いてきた。

「はい。もちろんです」

「ありがとう。 高田、悪いんだけど、誰でもいいから手が空いてるヤツ呼んできてくれないか?」

「かしこまりました」

 と秘書らしき人に頼んだ。

「これ、本格的な完成まではどのくらいかかる?」

「おおよそですが、後二、三ヶ月くらいはかかるかと。小さな所や細かい所の不具合なども、しっかりと直していかないといけないので。店舗でもし使えるようになったとしても、不具合が出ては使えませんから」

 と、わたしが説明すると、神宮寺社長は腕を組んで「そうか……。確かにね」と言っていた。

 ただ、神宮寺社長的には恐らく、気に入ってくださっている。後はこれがちゃんと使えるようになれば、神宮寺眼鏡の未来も、わたしたちの未来も安泰に近くなる。……なんとしても、ここは絶対に契約を取りたい。認めてもらいたい。わたしの仕事を。
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