【完結】悪魔な御曹司に心も身体も溶かされました。
「ところでさ」
「はい?」
食べながら神宮寺社長の方を見ると、神宮寺社長はわたしにこう問いかけた。
「聖川ってさ、どんな風に莉沙ちゃんのこと抱くの?」
「……え?」
「聖川と何度もしてるんでしょ?……聖川って、どんな風に莉沙ちゃんのことを抱くの?」
そう聞いてきた神宮寺社長のその目は、とても真剣で……。目を逸らすことは出来なかった。
「な、なんで……そんなこと、聞くんですか?」
「なんで? 俺、あの時言わなかった?……莉沙ちゃんのこと、奪うことにしたって」
「……え」
あれは、本気だったんだ。わたしはてっきり、冗談で言ったのかと思っていた。……なのに、違っていたんだ。
あれは冗談なんかではなく、本当にそうするつもりなんだ。光星さんからわたしを、引き離すために……。わざとそうしようとしているんだ。
「え、何?莉沙ちゃん、あの言葉、冗談だと思ったの?……そんな訳ないよ。本気だよ、俺」
そう言って神宮寺社長は、怪しく笑ったのだった。