風になびく君の髪
8章【あいつとあの子の髪】
〜風馬side〜
山を登り続けてようやく山頂に着くところ
かなりしんどくなってきたな
ひまわり
「ラストスパートー!」
ひまわりのやつはなんでこんなに元気なんだ?
俺なんてもう足がクタクタで明日には筋肉痛で歩けないくらいになる予感しかねえぞ
しずく
「はぁ…はぁ…あともう少し…」
手島もしんどそうにしている
本当にあと少しだ…
しずく
「ひゃ!」
手島は足を踏み外して転びそうになる
風馬
「あぶね!」
俺はかろうじて手島の手を掴んで持ち上げた
しずく
「あ…」
は!そうだ!手島にこういうことすると怒られるんだった!
風馬
「ご、ごめん!つい反射的に!」
しずく
「ありがと」
風馬
「……え?」
手島は俺の顔を見ずにお礼を言って歩いた
な、なんかいつもと違う気がするぞ?
殴られなきゃそれでいいんだけど