風になびく君の髪






昼の3時から6時までは自由時間で


ホテルのフロアでくつろいでもいいしあまり遠くに行かなければ外に行ってもいいらしい


しかし俺らは女子部屋に行くというルール違反をしようとしている


こっそりと…先生に見つからずに……


風馬
「北谷…後ろ誰か居るか?」


北谷
「いないよ」


風馬
「よし、行こう」


ひまわり達の部屋まであと数メートル


【バァァァーーン!!!】



風馬
「ええ!?」


後ろの方から大きな物音が聞こえる


風馬
「き、北谷!?」


後ろを見ると北谷は


北谷
「……ひ、ひぃーー!!」



奥村先生に捕まって居た





風馬
「お、奥村先生!?」



お、終わった……



奥村先生に見つかったらもう終わりだ…


先生は果物ナイフを北谷に突きつけている



奥村
「貴様ら…女子部屋の近くで何をしている?」


風馬
「い、いえ、トイレに行こうかなと」


奥村
「部屋にトイレがあるだろ」


風馬
「旅館の中のトイレどうなってるかなと!!」


【ザシュ!!!】


俺の足元にまたナイフが刺さる


こ、ここ旅館ですけど!!!


奥村
「言い訳をするな
女子部屋の近くで何をしていると聞いているんだ」


風馬
「……女子と遊ぼうと思っていました」


奥村
「ほう?」


奥村先生は捕まえていた北谷を離し


奥村
「高校生活とは、やり残したことがないか、悔いのない生活が出来たかをなるべく達成することが今後の人生にとって大事な事だ
それが正しいことでも間違ったことでもいい
悔いのない高校生活を過ごしたければこういう行事のルール違反も悪くないだろう」


……奥村先生!?


もしかして肯定してくれてるのか?


奥村
「行け、ほかの先生たちには黙ってやる」


と言い奥村先生は去って行く



な、なんていい先生なんだ……




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