風になびく君の髪



〜ナレーションside〜

〇バスの中視点〇



帰りのバスの席に座った瞬間に爆睡してしまったひまわりと風馬


ひまわりは遥香の隣に座っていて


風馬は北谷の隣に座っている



「この2人似た者同士だなー」


しずく
「仲良しなのはいい事だね」



「にしても遥香が起きてるのって珍しいことなのか?」


遥香
「私が眠いのは朝だけだよ」



「そういう事か…」


遥香
「あ!そうだ」


遥香は前の席にいる雛としずくに聞こえる距離まで少し立ち上がった



遥香
「ふ、2人にドッキリ仕掛けない?」


しずく
「ドッキリ?」



「あんたユーチューブの見すぎじゃない?」


遥香
「ほ、ほら、軽いドッキリでも仕掛けて最後楽しく終わりたいじゃん?
だから……」



「……?」



遥香
「起きたら隣の人が入れ替わってたドッキリで
北谷君と私を入れ替えればびっくりするんじゃない?」



「………」


しずく
「誰が面白いのよそれ…」


遥香
「あ、あはは!じゃあ私達勝手にやってるね!」


北谷
(水瀬さん…もしかして僕のために?)


遥香と北谷は席を移動する


北谷
(戸塚さんが隣に……肩が触れ合う距離…)


かなり緊張している北谷だった


ひまわり
「……ん」


ひまわりの寝息が聞こえる


その度に北谷は鼓動を早くさせていた


ひまわり
「……ふーま」


北谷
「………!」


ひまわりの寝言が聞こえてしまう


北谷
(今……光井君の名前を…)


そんなひまわりを見て北谷は目を背けてしまう


北谷
(……やっぱり…)



北谷は何かを察してひまわりから少し離れた


北谷
(光井君のことが好きなのかな……)




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