風になびく君の髪
「ふーま……?」
「……!?」
ひまわりだった
こ、この状況
かなりまずいんじゃないか?
俺は嘘に嘘を重ねてきた
ひまわりにも、水瀬にも
いつかバチが当たるなんて言ってたけど
まさに今じゃねーか
ひまわりの隣には
「……光井君?」
北谷が居た
……なんで北谷と?
遥香
「……あ、あの、
私が光井君を誘ったの」
水瀬がひまわりと北谷に理由を話す
ひまわり
「……そうなんだ」
ひまわりは悲しげな表情を浮かべる
………
ひまわり
「ふーパパのお仕事の手伝いじゃなかったんだね」
風馬
「………」
俺は黙ったままだった
なんで何も言えないのかはわからないけど
ひまわりのその悲しげな表情を俺は見てられなかった
風馬
「……ひまわり」
ひまわり
「……じゃあ、私たちも行くね」
ひまわりの無理をした笑顔に俺は胸を締め付けられる
ひまわりと北谷が去っていく姿を遠目で見つめるしか出来なかった