風になびく君の髪
ひまわりが居た
この状況に俺は一瞬時が止まるかのように固まった
「な、何してんだよ」
そんなひまわりに声をかける
「ふ、ふーまこそ何してんの?」
お互い何してんだこれ?
「北谷はどうしたんだよ」
「……ふーまのとこ行ってもいいよって言われたからちょっと探したんだけど
思えば遥香ちゃんと一緒だから探しても意味ないかなって思ったの」
「なんだそれ」
俺と全く同じ理由じゃねーかよ
「ふーまこそ遥香ちゃんはどうしたの?」
「………似たような感じだ」
「えーそうだったんだ、
じゃあ私の事探してくれたの?」
ひまわりが心を弾ませるかのような笑顔で聞いてくる
「そ、そんなんじゃねーよ」
「なーんだ」
「……ただ、ひまわりに言いたいことがあるんだ」
「んー?」
「……ごめん、
ひまわりのこと悲しまないように嘘ついた
本当は水瀬に誘われて祭りに行ったんだ」
「……そっか」
ひまわりは悲しい眼差しを俺に送る
「……ごめんな」
もう一度俺が謝ると
「ううん、大丈夫だよ
私を探してくれただけで気持ちは十分だよ」
……そっか
ひまわりは優しいな