風になびく君の髪





「ひまわり、なんでこのトンネルの中にいるんだ?」


「ん?何となく」


「なんだそれ」


「あはは、私にもわかんない!
でもさ、ちょっと嫌なことがあったりとか
悲しいことが会った時にこのトンネルの中に入ると落ち着くんだよね」


「そうか?」


「うん、このトンネルでさ、大雨降って雷鳴ってた時にふーまと一緒に雨宿りしてたよね?
ふーまが居てくれたから安心してたんだよ?
だからこのトンネルは安心するの」


「……そうなのか」


また無邪気に笑うひまわりを見て俺は安心した





俺とひまわりはどこか似てる部分があるのかな


それとも一緒に居る時間が長すぎて意思疎通が出来るとか?


考えることが似ていた


今回のお祭りは水瀬には本当に悪いけど


ひまわりが思いのほか笑ってくれててよかったわ


本当のことを言えばひまわりも悲しむことはないだろうしな



< 250 / 589 >

この作品をシェア

pagetop