風になびく君の髪





ひまわり
「私はね、この文化祭だけじゃなくて
普段からみんなのこと見てるから、みんなの凄いところ知ってるから、それなら仕方ないなーって思っちゃうんだよね」


しずく
「……え?」


ひまわり
「山崎くんは毎朝お姉ちゃんの分までお弁当作ってるんだよ?すごくない?
それなら毎朝早いししょうがないかなーって」


男子生徒
「………」


ひまわり
「梨花ちゃんは家で勉強めっちゃしてるみたいだし
だから学年でも1位取れちゃうんだよね」


女子生徒
「………」


ひまわり
「みんなそれぞれやりたいことがあるんだから文化祭はあんま乗り気じゃないのもしょうがないじゃん
だから私がみんなに代わって色々作業するの
みんな私には出来ないことを頑張ってるんだから」


しずく
「……ひまちゃん…」


ひまわり
「だから私はみんなに"憧れ"てるんだよ」



遥香
「………!」


ひまわりのやつ……


いつも明るくみんなに接してるだけかと思ったんだけど


実は周りに気を使っていたんだ


ひまわり
「みんな無理しないで、家に帰ってやることやってもいいよ
あとは私がやっとくから当日は楽しんでやろーね!」


そう言うとみんな荷物を持って帰っていく


今のひまわりの気持ち、みんなに届いてるといいな



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