風になびく君の髪





私は1人だったけど


中学生になるともっと1人になる


けど、私は1人なりに楽しみを見つけることが出来た


それは中学の文化祭でやることになったスイーツ喫茶


文化祭前に自分でスイーツを作ってたんだけど


家でも冷蔵庫にあるもので作ってみたりしてた


クッキーも作ったし、ケーキも作ったしプリンも作った



何でもお菓子になるからおもしろかった


これ、ママとパパにあげたら喜んでくれるかな?






パパが帰ってきた時に


「パパ!お菓子作ったんだけど食べてー!」


嬉しそうな顔を想像しながらパパに渡す


「…ああ、ありがとうひまわり
でもパパ今仕事で疲れて何もお腹に入らないんだ
この後もまた部屋でお仕事しないといけないからさ」


「……そっか」


ちょっとだけでも食べてくれてもいいじゃん



ママが帰ってきた時は


「ママー!お菓子作ったのー!食べて!」


「えー!すごいじゃーん!」


「食べてよー早くー」


「ごめん、ちょっとお仕事の電話するね」


「………」


私は……


本当にパパとママの子なの……?


「もう……いい」


私は自分のお菓子を持って部屋に行く




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