風になびく君の髪




「……ねえ!光井!」


真剣に走ってる横で叫ぶように俺を呼ぶ手島


「なんだよ!ドリフトは足元にあるだろ?」


「違う!そんなこと聞いてんじゃないの!」


「なんだよ!」


「欲しいものとかないの?」


「……は?」


手島は突然変なことを聞いてきた


「いや、防御アイテムが欲しい」


俺はとっさに出た言葉でやり過ごそうとする



「ち、違うって!実際に光井が欲しい物ってなんなのって聞いてんの!」


「え?やっぱそういう意味だったのか」


「そ、そうだよ!」


欲しいものかー突然聞かれるとわからんもんだな


「強いて言うなら新しいワックスかなー」


「わ、ワックス!?なにそれよくわかんないんだけど」


「まあ試しに使えればなんでもいいんだけどな」


「ふーん」


「え?なんで?」


「別に」


急に素っ気なくなる手島


なんでそんなこと聞いたんだろ?






レースの決着は……


「青甲羅投げんな!!」


【どーーん!!!】



俺は3位まで落ちた


手島はアイテム運がいいのかキラーと青甲羅を引き当てて7位という結果に


ちくしょー!なんでこんな結果に!!


「んもー!なんで光井より順位下なの!」


「知るか!青甲羅投げた恨みは重いぞ!」


「私だって何がなんだかわからないまま投げてんだから仕方ないでしょ!
ちょっとは手加減しなさいよ!」


なんて言い合いをしてるところだった



「おー珍しく仲良いじゃん2人とも」


後ろから声が聞こえる


「わー!マリカじゃん!」


湯山とひまわりだ




< 309 / 589 >

この作品をシェア

pagetop