風になびく君の髪






そうだったのか……


それでわざわざ来てくれたんだな


それなら……


「ごめん水瀬…今日は無理だ」


「……え?」


俺はその誘いを断った


「ふーま?私は別に大丈夫だよ?」


ひまわりがそう言うが


「今すぐに解決しないといけない問題だろ?
ごめんな水瀬……少しトラブルがあったから
せっかく来てくれたのにほんとにごめん」


俺は水瀬に頭を下げる


これはひまわりの問題じゃなくて


幼なじみの問題だ


水瀬が来てくれたのは本当に本当に本当に嬉しいけど


今は無理だ


「ううん、私も急に来てごめん」


「………」


「じゃあ私、帰るね」


「うん、またね」


水瀬はまた駅の方へ行く



すげー悪いことしたな


でもこればかりは仕方ない




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