風になびく君の髪

｢私の顔、覚えてくださいって言ったじゃないですか｣


｢…いや、覚えてるよ｣



そう、ひまわりのバイト先の先輩、凛先輩の妹！



笑い声が特徴的すぎて覚えてるわ！！


｢な、名前なんだっけ？｣


｢にひー！覚えてないですね！
言ってなかったか｣



いや、恐らく聞いてない……


｢美梨ですよ！二宮美梨【ﾆﾉﾐﾔﾐﾘ】｣



二宮さん…


凛先輩の苗字ってそんなだったんだ！





てか！！


｢な、なんで凛先輩の妹がここに！？｣


｢なんでって風馬先輩のこと好きってお姉ちゃんに言ったらここの高校教えて貰って入学したんですよ？｣


なんで俺の名前も知ってんだよ……


｢てか！！好きって簡単に言うなよ！｣


｢え？なんでですか？好きなもんは好きなんですもん｣


｢そこはもうちょっとお互いを知ってからだな！｣


｢風馬先輩一目惚れとかしたことないんですか？｣


｢俺はそんなことな……｣


………あるわ


水瀬を好きになった理由は完全に一目惚れだったわ


｢とにかく、一目惚れでも簡単に好きとか言っちゃダメだ！｣


｢えー風馬先輩は好きな人居ないんですか？｣


｢………｣