風になびく君の髪





慌ててケータイを見る二宮さん


美梨
「にひひ、お姉ちゃんが怒ってるんでもう帰りますね」


二宮さんはどこか悲しそうな目をしていた


風馬
「おう、そうか」


俺は内心、少し安心している


これ以上一緒に居るとひまわりの怒りが爆発しそうだから


とりあえず二宮さんを玄関の前に連れていき


美梨
「じゃあ今日はありがとうございました
雪乃にもよろしく伝えといてください」


風馬
「おう、じゃあまたな」


美梨
「はい!今度はデートしましょうね!」


風馬
「お、おう」


美梨
「約束ですよ〜?でも嫌になったら言ってくださいね」


風馬
「わかったよ」


こうして二宮さんは家を出る





はぁ、なんか大変だったな


「じゃあ、ふーま私も帰るね」


「お、おう、そうか」


どこか機嫌悪そうなひまわり


あまり触れないようにはしているけど


「ばか…」



そうつぶやいたひまわり


「え?」



そのままひまわりは玄関を出る


待て待て!どういう事だよ!


出ていくひまわりを追いかける


「ひまわり!待てよ!」


俺はちょうど俺ん家とひまわりの家の間まで来てひまわりの腕を掴む


「何?」


「……その…ごめん」


俺が咄嗟に出た言葉はそれだった


「何に対して謝ってんの?」


ひまわりの口調から怒りを感じる


「……あれだよ、ほら、アホ毛って言ったこと」


「そんなことで謝られても困るんだけど」


ええーー


……じゃあなんだよ




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