風になびく君の髪





「……ふーまはふわふわし過ぎなんじゃない?」


ひまわりは俺の目を見ずに言う


「……なんで?」


俺は何を言われてるのか本当にわからない



「浮かれないでって言ってんの」


「……何が?」


「今日初めて喋ったばっかの人に好きって言われて
家に上げて、髪もセットしてあげて
これから何されるかわくわくしてそうなふーまのその顔が気に食わないの!」


声を荒らげるひまわり


今度は俺の目を真っ直ぐ見ている


でもそれを言われて俺は…


「何勝手なこと言ってんだよ
わくわくしてるわけねーだろ」


「じゃあ迷惑かどうか聞かれたのに家に上げたのはなんで?
嫌じゃないの?」


「そ、それは断るのが可哀想だからだと思って」


「それじゃあ美梨ちゃんに期待させてるだけじゃん
期待させてまた好きって言い寄られて断るのが可哀想って何がしたいの?」


「そういうことじゃなくて」


「そういうことなの!!」


「…………」


……なんだよ


何に怒ってんだよ……




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