風になびく君の髪
そして
「あ、しずくちゃん!ほらこっち!」
ひまわりは手島を呼んだ
隣にいる俺を無視して
…なんだあいつ
手島が教室の中に入ってひまわりに近づく
その後ろを俺もついて行く
「ほらーマックの新作だよー」
「うわー美味しそー!」
まるで俺が見えていないかのようだ
「なあ、ひまわり」
「ほら、クーポン使うとこの値段だよ」
明らかに無視しているひまわり
「ひまわり!」
「何!?」
思わずひまわりの肩を掴むがひまわりはそれを払った
北谷
「どうしたの?2人とも」
北谷も心配している
しかしその声も俺には聞こえてない
無視とかじゃなくて
もっと話し合えるようになりたかった
今のひまわりのやり方は卑怯だぞ
「ちょっと話そうよ」
俺がひまわりに言う
「………うん」
ひまわりは立ち上がる
「2人ともごめんね!ちょっと隣人トラブルって感じだから、心配しないでねー」
ひまわりは北谷と手島に笑顔で手を振った
その無理した笑顔も俺にはわかる
そんなに目立たない場所でもある教室の通路に行く
「何?話って」
ひまわりはどこか冷たい目で俺を見る
「なんでまだ怒ってんだよ」
「怒ってないよ」
「じゃあなんで無視するんだよ」
「ふーまの顔見たくないから」
「………は?」