風になびく君の髪
学校に着く
教室に入ると
「あれ?」
珍しい
この時間に水瀬が居た
「おはよー」
俺は水瀬に挨拶をする
「おはよ〜」
完全に寝ぼけた声で挨拶を返す水瀬
「どした?この時間に水瀬が居るの珍しいじゃん」
「そーなのー昨日バイト終わってご飯入ってお風呂食べたら眠くなって寝たんだけど起きたら6時だったよ」
あ、相当眠そうだな語彙力的に
ご飯食べてお風呂入るの間違えだよな??
「また寝なかったの?」
「そっから寝たよ!」
「寝たんかい……」
相変わらずふわふわした会話だな
まあそんな所が水瀬の可愛いポイントなんだけどな
「ひまわりさんとは最近どうなの?」
水瀬が不意に聞いてくる
「ああ、最近あんまり波長が合わなくてな」
「そうなんだ」
あんまり深くは聞いてこない水瀬
しかし
「私ね、ひまわりさんが居てくれたおかげで
友達もいっぱい出来たし、思い出もいっぱい出来たの
私一人だとどうしても消極的になっちゃうから」
水瀬の言葉に俺は深く頷く
わかるぞその気持ち…俺もそうだ
「だからね、私はまたみんなと一緒にダフニーランドに行きたい」
そうか……
俺も中学の時はほぼ一人だった
だからこそこういうことには気づけない
もはや俺とひまわりだけの問題じゃないんだ
水瀬含めてみんな、6人でまた思い出を作りたいと思ってる
そのためには俺とひまわりは仲直りしなきゃいけない
難しいと思うけどそうしないといけないんだ