風になびく君の髪
「……俺は、ドキドキする」
そう答える俺は湯山を直視出来ない
「お?てことは君も立派な男の子だなー」
俺の肩をポンポンと叩く湯山
そしてその後に言った一言
「あたしはドキドキしないよ?」
「……………」
は??
俺は思わず固まる
な、なんだこいつ!!!
「は、はは!!やっぱり冗談だったか!
俺ごときじゃドキドキしないってことだよな!?」
俺は開き直って湯山に言う
やっぱこいつはろくなことがない!!
相変らず最悪なやつだ!!
「そうじゃない」
「……え?」
湯山は急に真剣な顔つきに変わる
……なんだよ
そんな真面目な顔するなんて湯山らしくねーな
「光井だからドキドキしないんじゃないよ」
「………じゃあなんだよ」
「驚くかもしれないけど、光井になら言いたい」
「………?」