風になびく君の髪
「あたし、恋愛対象は男じゃないの」
「………え??」
湯山から衝撃的な告白をされる
ど、どういうこと?
恋愛対象が男じゃない??
じゃあ………
「こ、心は男ってこと?」
どぎまぎしながらも俺は聞く
「いや、可愛いものとか綺麗なものは好きだよ
メイクも好きだし可愛くなりたいっていう気持ちはある
けど、どうしても女の人を見る目だけは違った
色々調べたんだけど性同一性障害とかじゃないらしい
男になりたいと思ったことないしね
……けど好きになる人はいつも女だった」
湯山の言葉はまだ続く
「自分でもおかしいと思ったよ
小学校の頃から女の子が好きだったんだから
それが嫌でさ、彼氏作れば男を好きになれるかと思って作ったんだけど
ちゅーするたびに吐き気がしてダメだった」
そんな事実を聞かされる俺は
何も言えないでただ聞いていた