風になびく君の髪





「あらー懐かしい、雪乃が3歳の頃の写真ね」


母さんもそこに交えて一緒にアルバムを見る


風馬父
「ということは母さんが29歳の頃だな!」


風馬母
「余計なこと言わないでもらえる?」


風馬
「やっぱこうしてみると母さん変わんねーな」


風馬母
「でしょー!?風馬褒め言葉覚えてきたのねー」


風馬
「ま、まあ」


何気なくアルバムを見ている


俺と雪乃のアルバムだから主に2人の写真なんだけど


父さんも母さんも俺と雪乃の写真がほぼ同じになるように撮って工夫をしてくれてるみたいだ


昔は兄妹喧嘩してたけど今は全くしていない


それも両親が俺が兄だから我慢しなさいとか妹だから甘えていいとか
そういう決まりみたいのが無しで悪い方がちゃんと謝るっていう習慣になっていたから
そろそろ謝るのがめんどくさくなってる感じはする


「あ、ほら、ひまちゃん」


雪乃が指を差したのは


5歳になった時に俺とひまわりが初めて写真を撮った日だった


「…………」


この写真は非常に照れくさくて


寂しそうな顔をしている俺と俺の両手を持って笑ってるひまわりの写真だ


風馬母
「やっぱこの頃からひまちゃんかわいいわねー」


雪乃
「ほんとだね〜今何してんだろ?」


何も知らない2人の会話に少しドキッとする




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