風になびく君の髪





風馬母
「母さんは風馬の成長とひまちゃんの成長同時に見てきたのよ
風馬がひまちゃん大好き時期から反抗期に変わって
また大好き時期に変わることを母さんは予測してる
ひまちゃんは素直だからまだしも風馬はちょっと大人になりたがり過ぎるかなー」


風馬
「そ、そうなるとは限らないだろ」


風馬母
「あんたの母親よ?なんでもわかるんだから
もしひまちゃんが明日居なくなったらそれでも風馬は笑える?」



……………


母さんの言葉が深く刺さった



ひまわりが居なくなるなんて考えたことも無かったけど


今でさえこんなにひまわりのことを考えてしまうんだから


きっと俺は何もかもが壊れてしまうだろう






俺はアルバムをめくる


ひまわりとの思い出が沢山ある


この写真は川で遊んだ時に俺がコケて泣いてる写真


この時はひまわりがびしょびしょになりながら後ろから俺を抱きしめてくれていた


次の写真は小学校入学の時の写真


俺は普通に笑ってるけど
ひまわりとひーママが居る写真でひまわりは笑ってない


多分この頃から俺はひまわりの違和感に気付いていたんだ


次の写真はプールに行った時


波が出るプールで俺とひまわりが溺れかけて号泣した時の写真だ


この時も俺とひまわりは手を繋いでいる


そして次の写真


夏祭りの写真だ


この年から毎年ひまわりと一緒に夏祭りに行っていた


俺はりんご飴を食べててひまわりはパイナップルを頬張っている


俺はパイナップル苦手だから食わなかったけど


あれ?ひまわりもパイナップル嫌いじゃなかったっけ?


まあいいか


そして小学校5年生の頃の林間学校の写真


この頃から俺はひまわりの顔を見ると嫌な顔をしていた


でも幼なじみだし仕方ないと思って勝手に大人の対応だと思ってたんだ


でも次の写真は小6の頃に初めてひまわりの髪をセットした時の写真だ


初めてだからボサボサにしちゃったんだけど
ひまわりは妙に喜んでる


俺に髪をセットしてもらってる時のひまわりのこの嬉しそうな顔はやっぱ俺も嬉しいんだ


しかし中学の写真になるともっとダルそうにしている


ひまわりが彼女だと思われたら嫌だからだろう


こんなにツンケンしなくてもよかったはず



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