風になびく君の髪




「じゃあふーママ!いってきまーす!」


「いってらっしゃい!
あれ風馬の声が」


「いってきます!!」


俺は母さんのいつもの言葉に食い気味で答える


てかひまわりがいつも最初に言うから俺も言うタイミングがわかんねーんだよ!




満員電車に押しつぶされ駅に着く


「あれ?」


ひまわりは遠くにいる見覚えのある後ろ姿を見つける


「あれってしずくちゃんじゃない!?」


「お、ほんとだな」


ひまわりは手島に向かって走る


「おっはよー!しずくちゃん!」


「うお!!」


ひまわりのタックル気味のハグに驚く手島


「お、おはよー
元気だねひまちゃんは」


手島はまた驚きを隠せないようだ


「遠くから見るとしずくちゃんちっちゃいね」


見た感じ150センチあるかないかくらいの身長だな


「よく言われるよ」


にしても手島の髪はハリコシがあるな


背中あたりまである髪は1本1本しっかりしてる


そしてこの香りはベルガモットの香りのシャンプーだな


俺は勝手に手島の髪を手ですくい匂いを嗅ぐ


「……!!」


【ガツーーン!!!】


俺は手島にげんこつを食らわせられる


「何してんのあんた!!人の髪を勝手に!!」


い、いてー!!なんか悪いことでもしたか!?


「ふーま?私とか雪乃だったらいいけど
女の子の髪を勝手に触ったりしちゃだめだよ?」


とひまわりに言われる


だ、だめなの??


他の女の子との接し方が分からん!!



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