風になびく君の髪
学校に着いて教室に行く
「てか雛ちゃんとは一緒じゃないの?」
ひまわりが手島に聞くと
「あーなんか寝坊だってさ
でもすぐ来るよ?」
と手島は答える
そして5分後
「お、おはよー!」
北谷と湯山が一緒に教室に入ってくる
今回は湯山は何もしてないようだ
「おはよー!」
みんなで挨拶を交わす
「いやー北谷が前に居たから声掛けたんだけど逃げられたから追いかけてってやってたら疲れちゃったよ」
「何してんのよ朝から」
昨日と同様手島と湯山の漫才を見たところで
しずく
「ねえー雛!聞いて!
さっき光井が気安く私の髪の毛触って匂い嗅いできたんだよ!」
風馬
「だ、だからそれはごめんて!
昔からそうしちゃう癖があんだよ!」
しずく
「そんな都合よく女の子の髪を触る癖なんて許さないから!」
風馬
「そ、そんなん言われても困るぞ!」
雛
「えーーいいじゃん、光井、あたしの髪も触ってよ」
風馬
「……え」
触っていいと言われたら触りたくなるだろ……
湯山の髪は肩につかないくらいのボブ
少しセットしているのかくるくるとカールが付いているのも特徴だ
「ほれほれ」
「……」
湯山の髪を俺はすくい
匂いを嗅ぐ
こ、これは!!
「お、おい!湯山のシャンプーなんのシャンプー!?
もしかしてフェアリーのタントっていうシャンプーじゃないだろうな!?」
「え!なんで知ってんの!?」
「クソ有名なシャンプーだよ!!
お前いいの使ってんな!」
「まあねー」
フェアリーというシャンプーはあまり世間には知られていないが
知ってる人は知ってるちょー有名なシャンプーだ
くせ毛の湯山の髪にもこんなに馴染んでパサつかせないのはこのシャンプーのおかげとも言える
「このシャンプーはすげー!」
【くんかくんかくんか!】
【ガツーーン!!!】
「お前はいつまで触ってんじゃー!!」
手島からまた一撃を食らう
い、いてー!!
「まあまあしずく、減るもんじゃないしいいじゃん
光井、いっそあたしの全身の匂いでも嗅ぐ?」
「それは遠慮しときます」