風になびく君の髪






職員室に行くと


「はい、ご苦労様でした〜
戸塚さんと北谷君。はい、これ」


ひまわりの担任の先生の田村先生が2人に何かを渡そうとする


2人が手を差し出すと


「飴ちゃん」


「わー!ありがとー!」


飴ちゃんて……


田村先生はおばあちゃんっ子だったらしい


喋り方もおばあちゃんになったのはそのせいかもしれない



職員室を出ると


「戸塚さん、ごめん、光井君のこと借りてくね」


北谷がひまわりに言うと


「うん」


何かを悟ったひまわりは俺を見送るように返事する


「じゃあひまわり、俺の部屋に行っといてくれ」


「わかった!」


ひまわりにそう告げて


俺と北谷は人気のない場所まで行く


「話ってなんだ?」


北谷に聞くと


「……戸塚さんと仲直りしたんだね」


「……うん」


「……僕は戸塚さんの事が好きだったよ」






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