風になびく君の髪
早く会って謝んないと
学校の中を探す
どこにいるかはわからないけど
すると
「----ま--」
遠くの方から声がする
この元気な声は……
「ふーまー!?」
ひまわりさんの声が聞こえる
私は今会いたかった、ひまわりさんに
今会わなきゃいけないひまわりさんの元に走った
「ひまわりさん!!」
「……遥香ちゃん!?」
ひまわりさんは私の顔を見て驚いている
「ひまわりさん!ごめん!
ちょっと話してもいい?」
「……どうしたの?」
私はひまわりさんに冷たい視線を送られて泣きそうになる
けど
今までずっと逃げ続けてきた
私の人生は逃げてばかり
いじめられた時もそうだし
ひまわりさんに光井君をどう思ってるか聞かれた時もそう
だからこそ私は今逃げる訳にはいかない
「ひまわりさん!!ごめんなさい!!
私……光井君の事が好きで…
劇で感情的になっちゃって…キスしちゃった
前に光井君のこと友達だって言ったけど本当は好きなの!!」
私は溢れる思いをひまわりさんにぶつけた
さっき劇でも泣いたのに今も涙がボロボロ出てくる
本音を言うことがこんなに怖いなんて思わなかった…
でも……私はもう逃げない
「……遥香ちゃん?」
「昨日も光井君に好きって伝えたの!
でも振られちゃったから……
それでも諦めきれなくて……光井君はもうひまわりさんのこと好きなの知ってるのに
私……最低だよね……
それでも私はひまわりさん達と一緒に居れることが幸せだったよ!
ひまわりさん達とお話して笑える毎日が失うのは嫌だ!!
だからひまわりさん!ごめんさい!本当にごめんさい!!」