風になびく君の髪




しかしそこに


「ねえー!あなたって風馬の友達?」


ひまわりが水瀬を止めた


「……はい」


水瀬は振り向いて返事をする


な、何してんだよひまわりのやつー!!


「へぇーあなたが風馬の友達ねー」


なんか危なっかしいことすんじゃねえぞ……


「名前は!?」


「…水瀬遥香です」


明らかに水瀬も困惑をしている様子


だがそんな水瀬に対してお構い無しにひまわりはこう言った


「遥香ちゃんか!かわいい名前だね
日曜日にみんなでダフニーランド行くんだけどあなたもどう?」


な、何言ってんだー!!


俺は今すぐにでも止めたかったが止めるのもどうなのかと思い何も言わない


「……私」


水瀬が出した答えは


「ダフニーランド大好きなの!!」


「えーー!!!!!??」


俺は驚きのあまり叫ぶような声で反応する



「じゃあ決まりだね!
これからみんなとマック食べるんだけど
あなたもどう?」


「……あの……えっと……」


もじもじしている水瀬


もしかして水瀬も俺と北谷と同じ



孤独族の方!?


「ち、ちょっと確認してくるね」


「確認?」


そう言い放って水瀬はどこか遠くに行った


ケータイを取り出し電話をする


しばらくすると水瀬は戻ってくる


「わ、私も行ってもいい?」


慌てるように勢いよくひまわりに言う水瀬


「もちろん!」


ひまわりが答えると


俺に見せた微笑みよりも明るくパーッとした笑顔の水瀬が見れた




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