風になびく君の髪
そして
「光井君」
俺の目の前に居たのは
「水瀬」
そう、水瀬だった
「私たち、これでまた離れ離れだね」
水瀬は少し悲しげな表情を浮かべて言った
俺と水瀬が離れるのは2回目
……でも
「そうだな、またなんかあったら連絡してくれよ
ひまわりと一緒に行くから」
「うん、あ、光井君、専門学校行ったら絶対に寝坊はだめだよ?」
「"お前"に言われたくねーわ!」
「……ふふっ!」
俺と水瀬との出会いは中学校の頃
一目惚れをしたのは間違いない
思えばあの頃から俺と水瀬にはどこか壁があった
いや、壁を作っていたのは俺の方だ
綺麗な髪の水瀬を何と勘違いしてたかはわからない
けど、その壁を壊そうと今でも頑張っているところだ
水瀬が俺を好きと言ってくれたのにはまじでびっくりしたけど
もしそれが高校の入学式から言われてたとしても
多分ひまわりが頭に浮かんできて断っていたと思う
なんでかはもうはっきりとわかる
だって俺は昔から……