帝王と私
次の日の朝。
「ん……」
目が覚めると、彼が私の頭を撫でていた。
「おはよ、弥生」
「おはよう、貴将さん」
「可愛い…」
「貴将さん、いつ起きたの?」
「うーん…
一時間前位前かな?」
「一時間!?そんな前からずっと見てたの?」
「うん」
「恥ずかしいよぉ…。
起こしてくれれば、いいのに……」
「やだよ…!可愛いのに……もったいない!」
「/////ずるいよ…私も貴将さんの寝顔見たい……」
「無理だと思うよ?」
「どうして?」
「あんま寝なくてもいい体質だし、見せないよ」
「そんな……」
「フフ…可愛い……」
額にキスされた。

ブーッ、ブーッ………
「あ、電話?」
「待っててね、弥生」
ベットから下り、スマホを取る彼。
私は電話をしている彼の後ろ姿を…虎の刺青を見つめていた。

「━━━そう…わかった」
ピッ!
「弥生」
「ん?」
「ごめん…今から出なきゃいけなくなった」
「あ、そんなんだ…わかった!じゃあ私も、出る」
「いや、弥生の好きにここにいていいよ?」
そして、棚の引き出しからカードキーを出し、
「これ、ここの鍵。持ってて!いつでも好きに来ていいからね…!」
「いいの?」
「もちろん!ここはもう俺と弥生の家だよ!」
「ありがとう」
「じゃあ、行ってくる!ちょっと忙しくなりそうだから、連絡つかないかも?でもなるべく早く終わらせて、連絡するからね!」
「うん」

そう言うと、彼は私の口唇に小さくキスをして部屋を出た。
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