帝王と私
しばらく、ここにいたがやっぱ寂しくなり、部屋を出た。
外に出ると送ると言われ断ったが、
「でもそれでは、私共が社長に叱られます」
と言われ、しかたなく家まで送ってもらった。

家に帰りつき、ベットにダイブした。
「はぁー」
もう既に………
「会いたい……」

でも“忙しい”と言われて、連絡するのは困らせるだけだ。
彼だって、仕事頑張っているんだ。
「私もしっかりしなきゃ!
よし!」

自分に渇を入れた。

そして、彼に出逢って一ヶ月後の誕生日前日になったのだ。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
車の中で、口唇から彼の愛を受けとめた後、
「社長、着きました」
運転手さんからの声がかかる。

「弥生。下りよ!」
「うん……」

ホテル中に入る。
「おかえりなさいませ、社長。
弥生様」
「え?これは何?」
ホテルの従業員の方達が、ズラッと並んでいた。
「貴将さん、これは…?」
「明日…弥生、誕生日でしょ?」
「え?」
覚えててくれたんだ……
「だから今日から、二人でパーティーだよ!」
そして部屋ではなく、パーティー会場に連れていかれた。

「凄い…」
会場内━━━━装飾が綺麗にされていて、圧倒される程だった。
「座ろ、弥生」
「うん」
「弥生…少し早いけど、誕生日おめでとう!」
「ありがとう!」
「乾杯!」

「間に合ってよかった…!」
「え?」
「仕事なんとか、終わらせることができて」
「貴将さん……」
「ん?」
「ほんとにありがとう!誕生日覚えててくれただけでも、とても嬉しいのに…こんな贅沢なお祝いまで……
ありがとう!
私……幸せすぎて、どうしたらいい?」
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