帝王と私
「貴将さん、ありがとう!助けてくれて!」
「当たり前でしょ?でも、俺としては弥生に会えたからよかったかな…?」
「あの…」
「何?」
「さっきの男達、どうなったんですか?」
栞奈が彼に聞く。
「んー。知りたい?」
「え?」
私と栞奈、二人とも声がつまった。
それもそのはず、口調は優しい彼なのに、雰囲気が途端に黒く染まったからだ。
それだけで、なんとなく何があったか想像できた。
「いえ、ごめんなさい…。
知りたくないです……」
「弥生は?知りたいなら、教えようか?」
「え…いや、いい…!知りたくない!」
「だよね…知らない方がいいよ。こんなことは」
その後はずっと沈黙して、シーンとしていた。
「ありがとうございました」
「じゃあまたね、栞奈」
「うん…」
栞奈が車を降りた。
「弥生、俺が怖い…?」
「正直、怖い…」
「逃げる?」
「………」
「でも、無理だよ?言ったよね、もう放さないよって!
だからって弥生や友達を、傷つけたりはしない。
でもね……」
「え…?」
「弥生が俺から放れたら、容赦しないよ?友達も、俺から弥生を逃がしたら、殺しちゃうかも?」
「貴、将さん……?」
「そうゆう世界にいるんだよ?弥生は。
もう逃げられない………」
逃げようなんて、放れようなんて思ってない。
でもとんでもない人にハマってしまった。
とんでもない世界に、足を踏み入れてしまった。
後悔とは違うが、変な感覚に包まれていた。
「当たり前でしょ?でも、俺としては弥生に会えたからよかったかな…?」
「あの…」
「何?」
「さっきの男達、どうなったんですか?」
栞奈が彼に聞く。
「んー。知りたい?」
「え?」
私と栞奈、二人とも声がつまった。
それもそのはず、口調は優しい彼なのに、雰囲気が途端に黒く染まったからだ。
それだけで、なんとなく何があったか想像できた。
「いえ、ごめんなさい…。
知りたくないです……」
「弥生は?知りたいなら、教えようか?」
「え…いや、いい…!知りたくない!」
「だよね…知らない方がいいよ。こんなことは」
その後はずっと沈黙して、シーンとしていた。
「ありがとうございました」
「じゃあまたね、栞奈」
「うん…」
栞奈が車を降りた。
「弥生、俺が怖い…?」
「正直、怖い…」
「逃げる?」
「………」
「でも、無理だよ?言ったよね、もう放さないよって!
だからって弥生や友達を、傷つけたりはしない。
でもね……」
「え…?」
「弥生が俺から放れたら、容赦しないよ?友達も、俺から弥生を逃がしたら、殺しちゃうかも?」
「貴、将さん……?」
「そうゆう世界にいるんだよ?弥生は。
もう逃げられない………」
逃げようなんて、放れようなんて思ってない。
でもとんでもない人にハマってしまった。
とんでもない世界に、足を踏み入れてしまった。
後悔とは違うが、変な感覚に包まれていた。