幼なじみの溺愛が、私を離してくれません
夢見るくらいなら
「ねぇ、雫?いつも思ってるんだけど、スカート短くない?」
不満そうに口を尖らせる結弦。
スカートの丈を心配するなんて親かと思うけど。
これが結弦の通常運転。
「…普通だから。みんなこのくらい」
「みんなはみんな。雫は雫でしょ?」
「お母さんか。いいから、早く行こう」
朝ごはんは仕事に行く前にお母さんが作ってくれるから、それを食べて行く。
今日も結弦に見られながら食べる朝ごはんは、全く味がしない。
ただでさえ人に見られながら何かを食べるということが苦手なのに、結弦に見られながらなんて恥ずかしくて死んじゃう。