幼なじみの溺愛が、私を離してくれません

雫にも会ってないし、死んじゃいそう。



今は不幸せの真っ最中だ。



…なんか、そう思うと今の僕みたい。



雫からの好感度も、これ以上下がることはない気がする。



僕と雫はいわゆる幼なじみというやつで、気がつけば隣に雫がいた。



今より人見知りが激しかった雫は、いつだって僕のそばを離れなかったし、僕も離れようとしなかった。



気が弱い雫を守ることが僕の使命であり、幸せ。



優しくて可愛くて、誰よりも大切な存在。



いつしかそんな思いを雫に抱いていたんだ。



でも…小さい頃の僕はそれを言葉に、形にすることを知らなかったから。



想いだけがどんどん膨れ上がっていき、その気持ちを雫に行動で示すようになった。