幼なじみの溺愛が、私を離してくれません
「結弦、話したいことがあるの。…ちょっと、いい?」
私は近くのベンチを指さして結弦に話しかける。
「…うん。僕も話したかった」
それに結弦はこくんと頷き、どちらともなく2人で腰を下ろした。
大きく息を吸って、深呼吸したいところなんとか我慢して。
「結弦、私ね…」
ここに来る前に頭の中で何度もシミュレーションしたことを思い返す。
「私のことを幼なじみとして見てくる結弦と一緒いると、苦しいの」
ちゃんと思っていること全てを伝えたいから、長くなっちゃうかもしれないけど…。
省略なんかできないくらい、結弦を想ってるってことなんだよ。