幼なじみの溺愛が、私を離してくれません
今年の夏は
「…というわけで、無事に結弦と付き合うことになったか──わっ!?」
「雫ちゃんおめでどゔ〜!!!!」
私が言い終わる前にガバッと抱きついてきた千夏は、涙をボロボロ零しながらお祝いの言葉をかけてくれた。
「なんで千夏が泣くの…」
「嬉し涙だよ〜!!!」
実は今、夏休みに突入している。
結弦と付き合うことになったのは、ほんとに夏休み直前のことだった。
だからこうして私の家に千夏を呼び、報告をしていたのである。
「でも本当によかったぁ…これでようやく、幼なじみから恋人になったんだね」
「うん…まぁ…」
「ふふっ、雫ちゃん照れてる!」