幼なじみの溺愛が、私を離してくれません
「雫ちゃんのじゃない?」
「うん…誰からだろ」
そばにあるスマホを手に取り見てみる。
【結弦】 『雫、アイス食べない?』
送り主は結弦で、いつも送ってくる長い文章ではなくとても短いものだった。
「アイス……?」
今日結弦は出かけているから、千夏とのんびりするだけの予定。
そこに来られても正直言って千夏に申し訳ないから、断ろうとしたんだけど。
「誰からだった?」
「いや、結弦が……」
───ピンポーン
結弦から連絡があって1分もしないうちに家のチャイムが鳴って、2人で顔を見合わせる。
まだいいとも言っていないのに、何か言われる前に来る作戦なのだろうか。