幼なじみの溺愛が、私を離してくれません
離さないでいて
「待たせちゃってごめんね」
「おまたせ〜」
結弦と2人で部屋に入ると、千夏と影野くんは楽しそうに談笑していた。
「あ、雫ちゃんおかえり〜。そして瀬名くんは久しぶり!」
「アイス入った?」
私たちに気がつくと、各々話しかけてくる。
「アイス入った入ったけど、ほんとにギリギリ。1日1個食べるくらいじゃなくなんなそう」
「あはは、やっぱり?」
やっぱり?って…影野くんのせいでもあるのに、なに笑ってるんだか。
もう私たちの前で演じるのはやめたのか、影野くんはかなり自然体。
でも、こっちの感じの方が話しやすい気がする。
今まではお兄さん感がなんとなくあったけど、目の前にいる影野くんはちゃんと同級生っぽいというか…。
どっちの影野くんも同じ影野くんだから、特にこれといって対応に変わりはないんだけどね。