幼なじみの溺愛が、私を離してくれません
「…ん」
声だけで返事をして、赤くなった顔を必死に冷やす。
もう、やだ。
あんなふうに接してくる結弦も。
こんなふうになっちゃう私も。
瀬名結弦とは、小さい頃から一緒の幼なじみ。
幼稚園も小学校も中学校も高校も、全部同じ。
家が隣同士で、気づけば隣に結弦がいた。
昔は可愛い顔をしていたし、背だって私より小さかった。
でも、中学校に入ったあたりから変わっていった。
背はぐんと伸びて、直ぐに私を追い越したし。
顔だって、可愛いからかっこいいになっていった。