靴下の中に君

あれは私が密かに憧れていたビッグサイズのスペシャルクレープ!


を…


2つ手にしている!



もしかして、この不思議ボーイは私が密かに憧れていたのを知っていた!?


それで私のために…!?




みのる…!!





「あ、ともちゃ~ん!はいっ!」


「私のために…?」

「うんっ」




みのるはとびきりの笑顔で私にビッグサイズのスペシャルクレープを…



う…受け取る手が思わず震え気味…




つ、ついに


おいしいと大評判の…


でも高くて手が出なかったこのビッグサイズのスペシャルクレープを食べられるのね~~~




あ~





「4000円になります」



正に、最初の一口を幸せいっぱいで食べようとした時だった。



店員さんが私に言った。




「あ?」


「2つで4000円です」




私はあんぐりしたままみのるに目で問いた。



「あ、ともちゃんごめん。僕お金持ってないんだ」


「はぁあ!?じゃなっ…なんで、なん…」




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