靴下の中に君
「いいい、今のウソだからね!絶対ウソだからね!!は、早く頭ん中から消しなさい!!」
私は必要以上にうろたえ、床に転がったみのるは呆れて笑ってた。
………。
「んあー!休んだらすっかり気分良くなった!何よりともちゃんのひざ枕が効いたのかもな!」
なんでこいつは素直に気持ちを言えるんだろう…
私には…
わかんない…
「じゃ、そろそろ帰るわ。またじいちゃんに怒られる」
「…サンタさんて、そんなに恐い人なの?」
「ううん。優しいよ!僕のじいちゃんは最高さ!」
「そう…。ところで忘れ物って何だったの?」
「これだよ!」
「……?」
みのるは右手で何かを握ったようにして見せた。
…でも何も見えない。
「あれ?…これまさかともちゃんには見えない…?」
「………~~」
いくら凝視しても…
「え~!?見えないの!?」
「なっ、何よ!…またふざけてるんでしょう!?」