靴下の中に君

上司のくどいお説教はその後、約20分ほど続いた。



仕事しろよ、仕事を!!!





電話を切り、私ははちきれんばかりのため息をついた。




クリスマスの日になんてことだ…





遊びに行くこともない。




恋をすることもない。




…仕事まで逃してしまった。





「もうやだあぁ…」





私は半ベソでベッドに倒れ込んだ。




「いてっ」


「えっ!?」




布団が膨れていて…


何か触った。



…声まで聞こえた。






ふっ…


布団がもぞもぞ…動いてる!?






そして…





顔が出た。




「き…きゃあああ!ちかん…!」


「ちがうよっ!」


「じゃあ何だって言うのよ!誰よあんた…!?」


「よく見てよ!」


「ええっ!?」




そいつは掛け布団をはいで見せた。




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