靴下の中に君
「なんで?いいじゃん、ともちゃんはともちゃんのままで!」
「…こんなんでいいの?」
「いい!ちょっと乱暴でちょっときつくてかなり照れ屋さんなところがあって、それでいいの!それがともちゃんなんだから」
…なんか、けなされてる気もしたけど
みのるがとびっきりの笑顔で言うから…
本当にそれでもいいような、気もしてきた。
「…僕帰るから、ともちゃん目閉じて」
「え?…私が目を閉じてる間に、みのるは…」
「…うん。移動方法は、企業秘密だから!」
…企業かよ?
「…また逢える?」
「もう逢えないと思う!」
あっ…さりと、言うなぁ。
目を閉じたら、もう2度とみのるに逢えなくなるんだ…
私は迷った。
「…でも、来年は頑張って僕がサンタになって、こっそりともちゃんのほしいもの入れるから、考えといてね」
「……わかった。覚悟しておきなさいよ!」
そうして、私は…
目を閉じた。