サッカー部のイケメン二人の間で揺れて
私は優斗くんから視線を外し、恭介に目線を移す。
恭介はまっすぐに私を見ていた。
恭介と目線が合っていたのはどれくらいの時間だったろう、そのたった数秒が永遠に感じた。
隣にいる那美がそんな私たちに気付き、
「詩織、優斗と恭介くんで揺れてるの?」
なんて聞いてきた。
そんなことない。私の気持ちはもう決まっている。
「私は恭介が好きだよ。恭介だけが好き」
選手たちはセレモニーが終わると控室へと戻って行き、私たちはバスに乗って選手たちよりも先に学校へと戻った。
学校で待っていればサッカー部に会えるかな。