サッカー部のイケメン二人の間で揺れて
学校では私と同じようにサッカー部を出迎えようと何人もが残っている。
私も那美と一緒に待つことにして。
その時に那美には優斗くんから言われたことを告白した。
「優斗くん、卒業したら大阪のJリーグチームに入ることが決まったそうなの」
「うわ、凄いじゃない優斗! 噂になってたもんね」
「うん。それでね、私に一緒に来て欲しいって」
「やっぱり優斗ってずっと詩織が好きだったんだね。そんな感じはしてたから、別に驚かないよ」
「そうなの? 私、突然そう言われて、ビックリしちゃって。返事できなかった」
「それで、今は?」
「さっきも言ったけど、私は恭介が好き。それは優斗くんにも伝わったと思う」
「そっかー。優斗、振られちゃったかー」
「そんな、そんな言い方やめて」
「でも実際そうでしょ? 詩織の心は恭介くんにあるんだもん。で、その恭介くんとはどうなってるの?」
「恭介とは・・・。 恭介にね、誤解されてしまったみたいで。私と優斗くんの会話を聞かれてしまったみたいなの。そのまま走って行ってしまって。私、恭介にまだ会えていないの」
「じゃ、帰ってきたらきちんと話しなよ」
「うん、そのつもりだよ。私、ちゃんと恭介に告白する」
那美はそれ以上何も言わず、私の手をギュッと握って安心させてくれた。